水の章 鳥に学ぶ


 8 ツルのように立つ-1
  
  
 
 鳥の羽ばたきを学んだあとは、鶴のような立ち方を学んでいきましょう。古くから、鳥の代表は「鶴」であるとされています。頭をすっと伸ばして片足で立っている姿はとても優雅で美しいですね。

 丹頂鶴の頭頂は赤い色をしています。鶴はこの頭頂が天から支えられているように首が伸びています。鶴に学ぶべきはこのような立ち方です。

 人間の頭頂には「百会」というツボがあります。この部分が、見えない糸で天から支えられているように立つのです。
 
 「百会」は日常生活ではあまり注意を向けることがありません。目を開いて忙しく動き回っている時には、注意は頭上には向きません。地上二メートルの範囲で私たちは生きているのです。

 目を軽く閉じるか、半眼にして、両掌を頭上にかざして、注意を頭頂「百会」に向けてしばらくそのまま立っていてみましょう。すると不思議な感覚で頭が軽くなり、背筋がすっと伸びてくるのがわかるでしょう。それは「百会」が開いた感覚です。

 
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